導入事例

注射製剤設備における室圧制御と環境モニタリング

血液製剤充填設備における空調システム
「MLCS」と「製造環境におけるモニタリング」

お客様のご要望・お問い合わせ経緯

注射剤充填工程における「無菌製剤空調システム」
無菌製剤空調システムにおいては室圧(気流)が維持された環境とすることが絶対条件となります。

注射剤充填工程における室圧制御にはトンネル滅菌シャッターの開閉動作という室圧制御にとって悩ましい問題があります。
トンネル滅菌シャッターは無菌室側と滅菌室側の室圧が大きく違う室間をつなぐトンネルのシャッターで、流れる瓶の大きさによって開くシャッターの開度も違います。(室間を流れる風量が変わります)
この難しい室圧制御に加え省エネモードを搭載することで非生産時のエネルギー削減を図りたいという要望によりMLCSを採用頂きました。
また、製造環境における最適なモニタリングを実施致しました。

事例概要

【MLCSの室圧制御性能と省エネ性能】

注射剤充填工程における室圧制御を成功させるには、装置との制御情報(シャッター開度信号・インバータ周波数等)を高速通信で共有する必要があります。
装置の制御情報をMLCSに取込み、様々な制御情報を協調させることで、いかなる状況においても安定した室圧制御を実現させることができました。

省エネ率 通常運転より−89.9%省エネ運転を達成しました。

事例概要2

【GxP-Logger 製造環境モニタリングシステム】

無菌医薬品に係る製品の製造環境(浮遊微粒子・室間差圧・風速・HEPA差圧・温度・湿度等)をモニタリングすることで製造環境に要求される基準値を超えないよう継続的に管理すること及び環境の悪化を事前に把握し製品の汚染を防ぐことを目的としたモニタリングシステムにおいて、より最適なサンプリング周期でのデータ収集・可視化を可能としました。
ユーザー様の要求する様々な報告書形式にも柔軟に対応し、CSVを実施し正当性を証明致しました。
また生産装置とモニタリング装置の時間を同期させ、環境の分析がよりリアルに出来るように致しました。

私達の強み

MLCSを採用することにより、お客様の様々な潜在的ニーズに応えることが可能であると考えております。
今回の空調システムの特徴のひとつである室圧を維持した状態で 自在にOA量を可変することは、MLCS(Multi Loop Control System)ならではの技のひとつです。
無菌充填室におけるシャッターの開閉に対する室圧制御は実績も豊富でありMLCSの特徴の一つです。
また、豊富なCSV(コンピュータ化システムバリデーション)経験がありますので、様々なユーザー様の提案を実現することができるということも大きな特徴のひとつであります。

図上:省エネモード移行における室圧
図下:シャッター開閉における室圧

 
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